昭和記念公園のコスモス完全ガイド
秋風が吹き始めると、東京・立川にある昭和記念公園が一年でもっとも華やかな季節を迎えます。約550万本ものコスモスが園内各所で咲き誇り、丘一面がレモンイエローやピンクに染まる光景は、都内近郊とは思えないほどのスケール感です。個人的に毎年足を運んでいますが、訪れるたびに「今年もやっぱり来てよかった」と感じる、東京を代表する秋の花名所です。
ただ、広大な園内のどこで何が咲いているのか、いつが見頃なのか、どの入口から入れば効率よく回れるのか——初めて訪れる方はもちろん、リピーターでも迷うポイントは意外と多いものです。この記事では、実際に何度も現地を歩いた経験をもとに、コスモス鑑賞を最大限楽しむための情報を一つにまとめました。
この記事で学べること
- 園内4つのコスモス花畑はそれぞれ見頃時期が異なり、9月上旬から10月下旬まで楽しめる
- 花の丘だけで400万本以上のレモンブライトが咲き「黄色い海」と呼ばれる絶景になる
- 西立川口から入園すると主要花畑を効率よく巡回できるベストルートが組める
- 無料入園日が年に複数回あり、入園料450円をさらにお得にする方法がある
- シャボン玉フォトジェニックタイムなど期間限定イベントの日程と撮影テクニック
2025年コスモスまつりの基本情報
まず押さえておきたいのが、コスモスまつりの開催概要です。
昭和記念公園のコスモスまつりは、2025年9月6日(土)から10月26日(日)まで開催されます。約2か月にわたるロングラン開催で、園内に咲くコスモスの総数はおよそ440万〜550万本。東京都内でこれほどの規模を誇るコスモスの名所は、他にほとんどありません。
開園時間は通常9:30〜17:00ですが、9月の土日祝日は9:30〜18:00と1時間延長されます。夕方の柔らかな光の中でコスモスを楽しめる貴重な時間帯なので、9月に訪れる方はぜひ夕暮れ時まで滞在してみてください。
入園料と無料入園日
昭和記念公園の入園料は、高校生以上の大人が450円です。2日間通し券は500円、年間パスポートは4,500円で購入できます。コスモスの時期に2回以上訪れる予定がある方や、春の桜やチューリップも楽しみたい方には年間パスポートがおすすめです。
さらに嬉しいのが、無料入園日の設定です。2025年は以下の日程で入園料が無料になります。
2025年 コスモスまつり期間中の無料入園日
ただし、無料入園日は当然ながら混雑します。ゆっくり写真を撮りたい方は、あえて無料日を避けて平日に訪れるのも賢い選択です。
4つのコスモス花畑エリアを徹底解説

昭和記念公園のコスモスが他の名所と一線を画す理由の一つが、園内に4つの異なる花畑エリアが点在していることです。それぞれ咲く品種も見頃の時期も異なるため、訪れる時期によって違った表情を楽しめます。
花の丘のレモンブライト
園内最大のコスモスエリアが「花の丘」です。約20,000平方メートル以上の広大な丘陵地に、400万本を超えるキバナコスモス「レモンブライト」が一面に咲き誇ります。
見頃は9月上旬から9月下旬と、比較的短い期間に集中します。丘の斜面を利用した段々状の植栽デザインにより、どこまでも続くような奥行きとスケール感が生まれ、「黄色い海」とも称される圧巻の景色が広がります。
個人的な印象では、花の丘は午前中の光がもっとも美しく映えるエリアです。斜面に朝日が差し込むと、レモンイエローの花びらが透き通るように輝き、写真映えも抜群です。
原っぱ西花畑のセンセーション
「コスモスといえばピンク」というイメージを持つ方にもっともおすすめなのが、原っぱ西花畑です。ここでは、コスモスの代表品種である「センセーション」が咲きます。
センセーションは白・ピンク・濃いピンクの花が混在して咲く品種で、グラデーションのような色彩が特徴です。見頃は花の丘のレモンブライトよりもやや遅く、9月下旬から10月中旬にかけてピークを迎えます。
広い原っぱの中に花畑が広がるため、青空とのコントラストが美しく、開放感のある写真が撮れるスポットです。
原っぱ南花畑のミックス花壇
原っぱ南花畑は「秋のブーケガーデン」とも呼ばれ、コスモスだけでなく秋の草花がミックスで植栽されているのが特徴です。
さまざまな花が混在して咲くため、まるで野原に自然に花が咲いているような、ナチュラルな雰囲気を楽しめます。見頃は9月中旬から10月上旬にかけて。他のエリアとは異なる「多彩さ」が魅力のスポットです。
ハーブの丘のコキアとコスモス
ハーブの丘では、コスモスとともにコキア(ほうき草)が秋の彩りを添えます。コキアは夏の緑色から秋にかけて徐々に赤く色づいていく植物で、コスモスとの共演は他ではなかなか見られない組み合わせです。
丸いフォルムのコキアとコスモスの花が同じフレームに収まる光景は、フォトジェニックそのもの。SNS映えを狙う方にはぜひ立ち寄ってほしいエリアです。
品種別の見頃カレンダー

「いつ行けば何が見られるのか」を把握しておくことが、コスモス鑑賞を成功させる最大のポイントです。
このように、9月上旬から10月下旬まで途切れることなく、どこかのエリアで花が見頃を迎えています。「見頃を逃した」と焦る必要がないのも、昭和記念公園の大きな魅力です。
ただし、レモンブライトだけは見頃期間が約3週間と短いため、黄色いコスモスを目当てにする場合は9月中に訪れることを強くおすすめします。
アクセスと園内の効率的な回り方

昭和記念公園は東京都立川市と昭島市にまたがる広大な公園です。複数の入口があり、どこから入るかで回り方が大きく変わります。
おすすめの入口は西立川口
コスモス鑑賞を目的にするなら、西立川口からの入園がもっとも効率的です。JR青梅線「西立川駅」から徒歩約2分という好アクセスで、入園後すぐに園内の中心部へ向かえるため、主要なコスモスエリアへの移動距離が短くなります。
立川駅から来る場合は「あけぼの口」や「立川口」も利用できますが、コスモスの花畑までやや距離があるため、歩く時間を考慮しておきましょう。
パークトレインの活用法
園内は非常に広いため、徒歩だけですべてのコスモスエリアを回るとかなりの体力を消耗します。そこで活用したいのがパークトレインです。
パークトレインは約12分間隔で運行しており、1周するのに50〜60分かかります。料金は1回400円で、1周の間であればどこで乗り降りしても同一料金です。花の丘から原っぱエリアへの移動など、エリア間の移動に使うと体力を温存できます。
滞在時間別のモデルコース
これまで何度も園内を歩いた経験から、滞在時間に応じたおすすめコースをご紹介します。
サクッと2時間コース
西立川口→原っぱ西花畑(センセーション)→原っぱ南花畑→西立川口に戻る。メインのピンクコスモスを効率よく鑑賞できます。
じっくり半日コース
西立川口→花の丘(レモンブライト)→パークトレインで移動→原っぱ西花畑→原っぱ南花畑→ハーブの丘→西立川口。全4エリアを制覇できます。
一日満喫コース
半日コースに加え、日本庭園や水鳥の池なども散策。ランチは園内のレストランや持参のお弁当で。立川周辺の観光スポットと組み合わせるのもおすすめです。
撮影スポットと写真テクニック
昭和記念公園のコスモスは、その圧倒的なスケール感から写真愛好家にも大人気のスポットです。各エリアにはフォトフレームやフォトプロップスなどの撮影用小道具も設置されており、園側も写真撮影を積極的に応援しています。
花の丘での撮影ポイント
花の丘は斜面を活かした段々状の植栽が特徴です。丘の下から見上げるように撮影すると、レモンブライトの花が幾重にも重なるレイヤー構図が生まれます。空を背景に入れれば、黄色と青のコントラストが際立つダイナミックな一枚に仕上がります。
逆に丘の上から見下ろすアングルでは、花畑のスケール感を伝える俯瞰写真が撮れます。同じ場所でも撮る角度によってまったく異なる表情を見せてくれるのが、花の丘の面白いところです。
おすすめの撮影時間帯
経験上、コスモス撮影にもっとも適しているのは午前9時半〜11時頃の柔らかい光の時間帯です。正午前後は日差しが強くなり、花の色が飛んでしまうことがあります。
9月の土日祝は18時まで開園しているので、16時以降の夕方の斜光を狙うのも手です。オレンジがかった光がコスモスの花びらを透かし、幻想的な雰囲気の写真が撮れます。
シャボン玉フォトジェニックタイムを狙う
コスモスまつり期間中の目玉イベントが「シャボン玉フォトジェニックタイム」です。コスモス畑にシャボン玉が舞う、夢のような光景を楽しめます。
シャボン玉フォトジェニックタイム 2025年スケジュール
各回30分間と短い時間ですが、コスモスとシャボン玉が光に透ける幻想的な写真が撮れるチャンスです。特に人気のイベントなので、開始15分前には現地に到着しておくと安心です。
混雑を避けるための実践的アドバイス
コスモスまつり期間中、特に見頃のピーク時は多くの来園者で賑わいます。快適に鑑賞するためのポイントをまとめます。
混雑しやすい日と時間帯
もっとも混雑するのは、見頃ピーク時の土日祝日、とりわけ10月の3連休あたりです。無料入園日(10月5日・10月19日)も混雑が予想されます。
時間帯としては10時〜13時が来園者のピーク。開園直後の9時30分に入園するか、14時以降に訪れると、比較的ゆったりと花を楽しめます。
平日訪問のすすめ
可能であれば、平日の訪問がもっともおすすめです。特に火曜日〜木曜日は来園者が少なく、花畑を独り占めに近い状態で楽しめることも珍しくありません。写真撮影が目的の方は、平日の午前中が最良の条件です。
秋の天候への備え
9月〜10月の東京は、残暑が続く日もあれば急に肌寒くなる日もあります。園内は日陰が少ないエリアも多いため、以下の準備をおすすめします。
コスモス鑑賞の持ち物チェックリスト
昭和記念公園の歴史とコスモスの魅力
昭和記念公園は1983年に開園した国営公園で、昭和天皇の在位50年を記念して整備されました。立川市と昭島市にまたがる広大な敷地は、かつて米軍立川基地だった場所です。
春の桜やチューリップ、夏のひまわり、冬のイルミネーションなど、四季を通じて花と自然を楽しめる公園ですが、中でもコスモスの時期は年間を通じて最大規模のイベントとして位置づけられています。
コスモスは「秋桜」とも書くように、日本の秋を象徴する花の一つです。もともとメキシコ原産の植物ですが、日照時間が短くなると花を咲かせる「短日植物」の性質を持つため、日本の秋の気候と相性がよく、明治時代以降に広く親しまれるようになりました。
昭和記念公園では、この秋桜の魅力を最大限に引き出すため、広大な丘陵地を活かした景観設計がなされています。花の丘のレモンブライトは丘の斜面に密植することで「黄色い海」の効果を生み出し、原っぱの花畑では広い空とのコントラストを楽しめるよう設計されているのです。
立川エリアでの過ごし方を考える際にも、コスモスまつりの時期は特におすすめです。園内での花鑑賞の後、立川駅周辺でランチやショッピングを楽しむのも、充実した一日の過ごし方です。
よくある質問
コスモスの見頃はいつですか
品種やエリアによって異なりますが、全体としては9月上旬から10月下旬までが見頃です。レモンブライト(黄色)は9月上旬〜下旬、センセーション(ピンク)は9月下旬〜10月中旬がピークです。園の公式サイトで開花状況が随時更新されるので、訪問前にチェックすることをおすすめします。
駐車場はありますか
昭和記念公園には立川口・西立川口・砂川口の3か所に駐車場があります。コスモスまつり期間中の土日祝日は午前中に満車になることが多いため、できるだけ公共交通機関での来園がおすすめです。JR青梅線「西立川駅」から西立川口まで徒歩約2分と、電車でのアクセスは非常に便利です。
ペットの同伴は可能ですか
昭和記念公園はペット同伴での入園が可能です。ただし、リード着用が必須で、花畑エリアへの立ち入りにはマナーを守る必要があります。コスモスとペットの写真を撮りたい方は、花畑の通路沿いから撮影するようにしましょう。
雨の日でも楽しめますか
小雨程度であれば、雨に濡れたコスモスもまた風情があり、しっとりとした写真が撮れます。ただし、花の丘周辺は土の道が多く、雨天時はぬかるむことがあるため、長靴やレインブーツがあると安心です。荒天の場合は花が倒れてしまうこともあるため、天気予報を確認してから訪問しましょう。
子ども連れでも楽しめますか
昭和記念公園は子ども連れにとても優しい公園です。コスモス鑑賞に加えて、大型遊具のある「こどもの森」や広い原っぱでの遊び、パークトレインへの乗車など、子どもが飽きない要素がたくさんあります。立川周辺の無料キッズスペースと合わせて、家族で一日楽しめるプランを組むのもおすすめです。
まとめ
昭和記念公園のコスモスは、都内近郊で550万本もの花を楽しめる、秋の一大イベントです。
4つの花畑エリアがそれぞれ異なる見頃を迎えるため、9月上旬から10月下旬まで約2か月間にわたって楽しめるのが最大の魅力。レモンブライトの黄色い海、センセーションのピンクの絨毯、コキアとの秋色共演——訪れる時期によって異なる景色に出会えます。
西立川口からの入園、パークトレインの活用、そして平日午前中の訪問。この3つを押さえるだけで、混雑を避けながら最高のコスモス体験ができるはずです。
秋の一日、カメラを片手に昭和記念公園を歩いてみてください。きっと、何度でも訪れたくなる場所になるはずです。